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Terry The Lazy Bee
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低線量内部被ばくと下痢(原爆症認定訴訟から学ぶこと)
沢田昭二氏(名古屋大学名誉教授)のインタビュー(岩上安身氏) 約2時間40分
http://www.ustream.tv/recorded/15241220

全文書きおこし(長文)
<その1>
http://blog.livedoor.jp/tokiko1003/archives/2799584.html
<その2>
http://blog.livedoor.jp/tokiko1003/archives/2799595.html
<その3>
http://blog.livedoor.jp/tokiko1003/archives/2799611.html
<その4>
http://blog.livedoor.jp/tokiko1003/archives/2799636.html


<上記の全文書きおこしから、一部引用>

(沢田氏)被爆者がどういう被曝をしたかというと、放射性の雨よりも、放射性の微粒子、つまり雨粒ではないもので被曝をしていることが判っている。それに気が付いたのは1990年代の終わりに、被曝手帳をもらった被爆者は検診ができるが、被爆者自身が放射線の影響で自分が病気になったということを、国が認定してくれれば、原爆症認定で特別手当で治療費だけではなく、生活面も含めて支援する。しかし、厚生労働大臣が認めないと認可されない。その認定がどんどん厳しくなっていった。そこで被爆者が1990年代に裁判を起こしだした。長崎の被爆者、まつやひでひこさん、京都のこにしたておさんが、10年ほど裁判に取り組んでいた。その最後の段階で、ぴかっと光った瞬間の初期放射線を遠距離では過小評価していることが、裁判で問題になった。私は、広島・長崎でそういうものを測定するグループに入れてもらっているので、彼らの測定結果を分析すると、遠距離で系統的に過小評価になっていることが判った。それを控訴審の段階で出した。こにしさんの場合は、地裁の段階で初めて裁判所の門をくぐり証人になったのが1990年代の終わり。こにしさんの場合は高裁で勝利して終わり、まつやさんの場合は最高裁までいって勝訴した。しかし厚生労働省は、影響が何だったのかを認めない。その時まつやさんの証人になってくれたわたなべちえこさん、彼女は2800mで被曝している。しかし、髪の毛が抜けた。まつやさんは2455mで被曝したが、髪の毛が抜けた。多くの被爆者はその距離で脱毛している。初期放射線は2.5kmまでしか届かないが、そこのところを実験にあわせて過小評価を是正したとしても、説明できない。裁判には勝ったが、彼女たちの毛が抜けた原因が放射性降下物しか考えられない。ところが、長崎では放射線降下物の影響は、東側の3kmほど離れた西山地域しかないというのが国側の基準になっている。しかし、彼女たちが被曝したのは南側。とうことは長崎でも南側でも放射性降下物の影響があった。雨はそんなに降っていない。とすると、放射線微粒子が充満して、それを吸い込んで病気になったとしか考えられない。

                    ***

(沢田氏)僕がこの研究をやっていて典型的に明らかになったことは、「下痢」。
下痢は爆心地に近いところは、脱毛に比べて発症率が低い。それは、透過力の強いもの、ガンマ線などが腸の粘膜まで到達しないと、下痢を発症させない。腸の粘膜は薄い。ガンマ線が透過力が強いということは、まばらな電離作用しかしない。薄い腸の粘膜に、ポツンポツンとちょっと修復できる程度で透過してしまう。ものすごい強い量のガンマ線でないと腸壁に傷は残せないので、すごい放射線量を浴びて初めて下痢が起こる。国側も放射線影響の研究者たちは、「下痢が起こる線量というのは、人々が死ぬる4SVよりもっと10SVくらい浴びないと下痢は発症しない」と未だに言い続けている。しかし実は、1.5kmとか放射線降下物の影響が大きいところでは、脱毛や紫色の斑点ができるよりもはるかに下痢の発症率が高い。彼らは、放射線の影響ではないというが、下痢は身体の中に入ってきた時、内部被曝だと透過力の弱いものが集中して影響を与える。つまり低い線量でも発症率が高くなる。こういうことが放射線の影響を調べると明白だった。そういうことを研究者が明らかにすべきだった。

(岩上氏)これはネットなどで紹介している論文ですか?これは意見書も付いてkますね。

(沢田氏)裁判で使ったから。裁判のものはあまりネットでは公開されていない。

(岩上氏)これは公開しないようにしているのか?

(沢田氏)いや、大丈夫です。

(岩上氏)これを我々でUPしてもかまわないか?

(沢田氏)OKです。差し上げます。

(岩上氏)ありがとうございます。こうやって見てくれている視聴者の中にもっときちんと読みたいという方もいると思うので、その為にレファレンスをつけたいと思う。

(沢田氏)これはかわなかゆうこさんという岡山の裁判所で敗訴し、今控訴しているのだが、27の判決では被爆者の側が勝利しているが、唯一岡山地裁だけが、一人しか原告がいなかったこともあるが、全く放射性降下物の影響を考えないで判決を出しているから、今控訴している。彼女は4kmで被曝している。4kmだとかなり放射線降下物の影響を受けていることは明白。これは先ほど言ったおくけんさくさん、広島のお医者さんが、特に中心地に出入りしなかった被爆者(中心地に出入りすると、残留放射線の影響受けるが、)、そして屋外で被曝すると火傷などで病気になる可能性があるような屋内被爆者と、分けて調べているのはおくさんしかいない。すごく貴重なデータ。彼の研究結果によると、四角が脱毛、丸が皮下出血。この二つはほとんど距離と共に共通している。しかし下痢(三角)については、近距離は逆に発症率が低い。(資料アップ 01:20:30-)この違いを説明するためには、近距離は、初期放射線による外部被曝、つまり透過力の強い放射線が腸の粘膜まで傷つける。それは大量に浴びなければならないから、発症率が低くなっている。遠距離は、放射性降下物の影響で内部被曝、つまり透過力の弱い放射線が影響を与えているという説明ができる。これをやったのは僕が初めて。
こうした被曝したデータをちゃんと解析すれば、外部被曝・内部被曝の違いは解る。それを全然今までやってこなかった。僕は素粒子専門だから、それまで放射線の影響など研究していなかったが、こうやって研究すると脱毛・皮下紫斑・下痢の症状を比べると、全部違った急性症状を同じ線量で同時に説明できることを見つけた。論文を書いて投稿するが、雑誌に掲載すると大混乱が起きる。科学的な拒否の理由ではなく、「今までと全然違うから、大混乱が起きる」ということで掲載を拒否される。

(岩上氏)どこの雑誌でしたか?

(沢田氏)オックスフォードの出している国際的な雑誌「Radiation Protection Dogimatory」。先ほどのヨーロッパの放射線リスク委員会も自分たちが出した論文のほとんどが毎回拒否されるから、「あなたも根気強く続行しなさい」と激励してもらった。




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呼吸器系疾患の初期症状(日本語訳)
Annals of New York Academy of Science (2009)
P.92

5.5 呼吸器系疾患

チェルノブイリからのフォールアウトによって汚染された地域では、いたるところで呼吸器系の罹患が著しく増加している。鼻腔、喉、気管、気管支、肺などの呼吸器系の疾患は、放射線による影響の中でも、明白なる最初の影響であり、(症状は)鼻血や喉の刺激感から肺がんにまで及んでいた。ホット・パーティクル、別名 ”チェルノブイリ・ダスト” は、溶融した核燃料に由来する放射性核種と共に、金属の建造物や、土壌、etc.からの微粒子をも含んでいた(詳細は第1章参照)。これらの微粒子は、ウラン酸化物の低可溶性のゆえに、長期間にわたって肺の組織内に残存するのである。事故につづく初期の何日かの間において大人の口、喉、気管などの呼吸器系におこった諸症状は、基本的に、放射性核種がガスあるいはエアロゾールという形態であったこと関係していた。この初期の期間においては、I-131、Ru-106、Ce-144が呼吸器系に最も深刻な影響を与えた(IAEA, 1992; Chuchalin et al., 1998; Kut’kov et al., 1993; Tereshenko et al., 2004)。さらに、ホット・パーティクルと外部被ばくによって、呼吸器系疾患にさらなるダメージが引き起こされた。それは、また、免疫系やホルモンが変化したことも影響している。最も小さなホット・パーティクル(<5μm)は、容易に肺の最深部まで到達し、いっぽうそれより大きな微粒子は、肺より上部の呼吸気道でトラップされたのである(Khrushch et al., 1988; Ivanov et al., 1990; IAEA, 1994)。


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